ディズニーシーのタワーオブテラーは、なぜ最後にゲストは助かるのか?
シリキ・ウトゥンドゥとは何者なのかと、疑問を持った経験はありますよね。
実はライド終了時に流れる「助かりました」という案内には、しっかりと理由があります。
そこでこのページでは、タワーオブテラーの背景設定やシリキの呪いをもとに、なぜゲストが助かるのかまで詳しく説明します。
【先に結論】
ゲストは、シリキに対して正しい振る舞いをしていたため、生き延びたという位置づけになっています。
物語からみたタワテラの本当の怖さ
タワーオブテラーが持つ大きな特徴は、恐怖を演出するだけの施設ではない点です。
このアトラクションには、丁寧に作り上げられたバックグラウンドストーリーがあり、内容を理解しているかどうか?で体験の深さが大きく変わります。
物語を知らずに乗ると、タワテラの魅力を十分に味わい切れていないとも言えます。
ニューヨークを再現したホテルが舞台
物語の舞台は、20世紀初めのニューヨークです。
アメリカンウォーターフロントという、エリアそのものが当時のニューヨークをモデルに作られており、街並み全体が当時の空気を感じられるよう再現されています。
エリア内には、豪華客船S.S.コロンビア号やブロードウェイシアターなどが並び、華やかな古きアメリカの雰囲気が広がっています。
蒸気から電気へと切り替わる時期であり、世界の中心として発展していたニューヨークの姿が、このエリアの至るところに反映されています。
タワテラは、発展したエレベーター技術を象徴する存在としても機能しており、この時代ならではの背景と深く結びついたアトラクションになっています。
タワテラの舞台設定を深掘りする
タワーオブテラーには、ハリソン・ハイタワー三世という大富豪の探検家が登場します。
この人物を中心に、展開される物語が非常に精巧に構築。
初めて内容を知ったときに、驚くほどの完成度を感じられます。
強欲な収集家ハイタワー三世
ハリソン・ハイタワー三世は、世界各地の珍しい美術品や骨董品を収集し、その名を広めた人物です。
彼は収集品を自らのホテルである、ホテルハイタワーに展示します。
強い執着心を持つ神秘主義的な性格が特徴で、収集物を乱雑に扱うことで知られていました。
邪神像シリキ・ウトゥンドゥとの遭遇
ハイタワー三世はさらなる収集品を求めて、アフリカのコンゴ流域に住むムトゥンドゥ族から、シリキ・ウトゥンドゥという邪神の像を力づくで持ち帰ります。
シリキ・ウトゥンドゥは、呪いを秘めた像として知られています。
記者から呪いについて問われた際にも、ハイタワー三世は全く取り合わず、「迷信だ」として否定していました。
失踪事件を招いた大晦日の出来事
1899年12月31日、ハイタワー三世はホテルハイタワーで、世紀末を祝う盛大なパーティーを開きました。
この場には多くの記者や来賓が集まり、華やかな雰囲気に包まれていました。
その最中、ハイタワー三世はシリキ・ウトゥンドゥを自室へ飾るため、エレベーターに乗り込みます。
そして、持っていたタバコの火を像に押しつけ、乱暴に火を消してしまいました。
直後の午前0時頃、ホテル全体が突然の停電に襲われます。
雷光のような光に包まれたエレベーターは、14階から1階まで一気に落下。
落下したエレベーター内部に残されていたのは、シリキ・ウトゥンドゥのみでした。
ハイタワー三世の姿は、完全に消えていたのです。
恐怖のホテルと呼ばれる理由
この事故を境に、ホテルハイタワーは恐怖の象徴として語られるようになります。
長く閉鎖され、内部には誰も近づけない状態が続きました。
しかし1912年になると、ニューヨーク市保存協会が歴史的価値を認め、ホテルの修復作業を進めます。
その後、保存協会による館内ツアーが開始され、ゲストは説明を受けながらホテル内部を見学できるようになりました。
最終的に、業務用エレベーターでハイタワー三世の書斎へ向かう場面で、恐怖体験が展開される仕組みになっています。
キャストは保存協会のスタッフ
タワーオブテラーのキャストは、物語設定上ニューヨーク市保存協会の職員という立場で、ゲストを案内します。
制服には「NYCPS」という文字が入ったワッペンが付けられており、この設定を示す重要な要素になっています。
さらにアメリカンウォーターフロントには、保存協会の事務所として扱われる施設が存在し、物語の世界観をより強く感じられます。
タワテラで生還できた理由を読み解く
タワーオブテラーに乗ったことがある人なら、ゲストは助かるのに、ハイタワー三世は救われなかった理由が気になったはずです。
この疑問は、物語の根幹である呪いの仕組みを知ることで、納得できる形で説明されています。
シリキ・ウトゥンドゥの呪いの条件
シリキ・ウトゥンドゥには、呪いが発動するための条件が存在します。
それらは次の8項目です。
冒涜しないこと。
燃やさないこと。
封じられた場所以外に置かないこと。
粗末に扱わないこと。
尊重を欠く扱いにしないこと。
むやみに他者へ渡さないこと。
放置しないこと。
そして最も重要とされるのが、恐怖を抱くことです。
この最後の要素が大きな意味を持っています。
ゲストは正しい振る舞いをしていた
ハイタワー三世は、シリキ・ウトゥンドゥが動いている様子を目にしても、全く恐れを抱きませんでした。
そのため呪いに対して無防備となり、結果的に姿を消すことにつながったとされています。
一方で、ゲストは像に対して恐怖を感じ、注意深く接し、敬意を払うという行動を自然にとっています。
この振る舞いこそが呪いを回避する鍵であり、ナレーションで「助かった」と説明される根拠になります。
物語の中でハイタワー三世は数々の規則を破り、呪いによって消えました。
そのため、ゲストが体験後に生還した扱いになるのは、この設定によるものです。
戻ってきたことを示す言葉の意味
タワーオブテラーのライド後、キャストから聞こえる「おかえりなさい」という言葉には、無事に戻ってきたことを示す意味が込められています。
出発時には「いってらっしゃい」と声をかけてもらえるため、その対になる言葉として使われています。
終了後に「おかえりなさい」と言われることで、恐怖の体験を終えた安心感が生まれます。
シリキ像の起源と造形モデルの背景
シリキ・ウトゥンドゥには、モデルとなった彫像が存在します。
その代表的な例として挙げられるのが、コンゴンディという彫像。
外見の特徴を比べると、共通点が多いことに気づきます。
もともと、シリキ・ウトゥンドゥは人だったという設定があり、呪術師シリキの呪いを形にした像として作られたとされています。
像の内部には、人の頭蓋骨に似たものが収められているとされ、これがシリキと呼ばれています。
さらに呪いの力を引き出す目的で、頭部には鏡が差し込まれており、象徴的な装飾を構成しています。
まとめ
改めて見返すと、タワーオブテラーは非常に完成度の高いアトラクションだと感じます。
最初は落ちるだけだと思っていたとしても、背景設定を理解してから体験すると印象が大きく変わります。
「助かった」というナレーションに、物語上の意味があると知った瞬間、思わず鳥肌が立つほどの驚きがあります。
ディズニーの魅力は、恐怖の体験に知的な要素を巧みに織り交ぜている点にあります。
シリキ・ウトゥンドゥに恐れを抱くことで助かるという設定は、とても深いテーマ性を持っているようにも感じられます。
恐怖が悪いものではなく、向き合い方によっては自分を守る力になるという、メッセージにも読み取れます。
タワーオブテラーには、乗るたびに発見できる細かな仕掛けが多くあります。
演出の違いや隠された部屋、シリキ像に関する小さな要素など、何度体験しても新しい視点が得られるのが特徴です。
恐怖の中に知的な面白さがある、これこそがタワーオブテラーならではの魅力だと思います。



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